身体との対話(その4)
身体の各部位の血液循環量
内臓と耳、どちらの方が血液をよく使うかご存知ですか?
以下はおおよその安静時の血液配分の比率です。
- 脳:15%
- 冠状(心臓の)血管:5%
- 肝臓と消化管(胃腸):25%
- 腎臓(や膀胱):22%
- 筋肉:18%
- 皮ふ:5%
- 骨・脂肪・生殖器・その他:10%
- 合計:100%
内臓や脳にはたくさんの血液が配分され、逆にその他に分類される目や耳・鼻などは少ないことが分かります。
その他のカテゴリーの中でも骨は全身に200あり、脂肪は体重の体脂肪率分あります。となると、目や耳・鼻の血液循環量は多くても全体の1%くらいになります。
身体が身体を癒(いや)す優先順位
人間の身体は自然治癒力によって、身体を一定の状態に保ちます。
転んで皮ふをすりむいたとしても、自然とすりむいた部位にはかさぶたができ、徐々に皮膚は元の状態に戻ります。
では、内臓や脳とそれ以外の部位が症状を持った場合、身体はどちらを優先させて身体を癒そうとするでしょうか?
答えは、内臓や脳です。内臓や脳の病気が進行すると、死に至ります。血液循環量が多いところは、それだけ身体にとって重要なのです。
身体は常に健康で元気になろうとしています。死に至ることを避けるため、特に内臓や脳などの重要な部位を早く癒そうとします。
仮にめまいになった場合、内臓や脳に問題がない場合は三半規管などがある耳を癒す速度は速いのです。
ただ、内臓や脳に問題がある場合、身体は一定水準まで先に内臓や脳を癒そうとするため、耳を癒す速度は遅くなります。
内臓や脳がある程度癒えた後、耳を癒しはじめます。
いたずらに鍼や整体で耳に刺激を入れたとしても、その刺激を入れた時だけは血液が耳に回りますが、刺激を入れるのをやめた途端、血液が巡らなくなります。
そういった刺激は効率的に身体を癒そうとする方針に反するものです。かえって治るのが遅くなります。
遠回りのようですが、先に内臓や脳を癒し、身体を元気にした方が、耳が癒えるスピードが上がります。
めまいの薬を飲んでも効かない場合、他に治した方がいいところがあるのです。
よく「病院で検査をしても異常がないといわれる。でも症状がある。」との声を聞きます。
これは内臓や脳など、痛みや症状がある部位とはちがう部位に血を巡らせているためです。
不調の原因となるところは検査をしても異常はないのですが、血が巡ってきていないため、本来の働きが出来ず、「検査しても異常なし」といったことが起こるのです。
これはめまいだけではなく、痛みや症状など身体の不調に関してはすべて同じことが言えます。
身体との対話コラム
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